はじめに
Aruba の無線ネットワークにおいてWLC であるモビリティ・コントローラをまとめて管理するためのアプライアンスである、モビリティ・マスターをインストールする手順について記載します。
モビリティ・マスターをインストールする方法として ISO ファイルを使用する方法と OVA ファイルを使用する方法がありますが、ここでは OVA ファイルを使用する場合について記載します。
モビリティ・マスターのインストール手順
作業環境
- VMware ESXi 7.0
- ArubaMM-VA 8.3
事前準備
ESXi にて、ポートグループの設定を行います。
モビリティ・マスターを収容するポートグループの画面にて [設定の編集] をクリックし設定画面を開きます。
セキュリティの以下 3 項目についてすべて「承諾」と設定します。
- 無差別モード
- MAC アドレス変更
- 偽装転送
仮想マシンの作成
仮想マシン画面にて [仮想マシンの作成/登録] をクリックします。
作成タイプの選択画面では [OVF ファイルまたは OVA ファイルから仮想マシンを~] を選択し [次へ] をクリックします。
※ここでは OVA ファイルを使用するためこの選択肢を選択します
OVF ファイルと VMDK ファイルの選択画面では以下項目を設定し [次へ] をクリックします。
- 仮想マシンの名前
- ESXi 管理画面上での表示名を指定します(OS のホスト名ではありません)
- OVA ファイルの選択
- 水色部分に OVA ファイルをドラッグアンドドロップするか、または水色部分をクリックしてファイル選択ダイアログから OVA ファイルを選択します
ストレージの選択画面ではインストール先ストレージを選択し [次へ] をクリックします。
デプロイのオプション画面では以下項目を設定し [次へ] をクリックします。
- ネットワークのマッピング
- モビリティ・マスターを収容するポートグループを選択します
- ディスク プロビジョニング
- シン、またはシックを選択します。例ではシンを選択します
- 自動的にパワーオン
- チェックを外します
設定の確認画面では [完了] をクリックします。
ディスクのアップロードが開始されるため、完了するまで待ちます。
ディスクのアップロードが完了したら、作成した仮想マシンの管理画面を開きます。
仮想マシンの編集画面を開きます。
ネットワークアダプタが 3 つありますが、すべて [接続] にチェックを入れます。
仮想マシンのアダプタとモビリティ・マスターのインターフェースとの対応は以下の通りです。
- アダプタ 1 → mgmt ポート
- アダプタ 2 → Gi 0/0/0
- アダプタ 3 → Gi 0/0/1
モビリティ・マスターの起動と初期設定
アダプタの設定ができたら仮想マシン画面で [パワーオン] をクリックします。
仮想マシンのコンソールを開きます。
OS が起動するため、しばらく待ちます。
以下のメッセージが表示されたら、各項目を設定していきます。
以下の画像のように順に設定項目が表示されるため設定します。
- System name
- ホスト名
- Controller VLAN ID
- 管理用の VLAN
- Controller VLAN port
- 管理 VLAN を設定するインターフェース
- Controller VLAN port mode
- 管理 VLAN を設定するインターフェースをアクセスポートとトランクポートのどちらにするか
- VLAN interface IP address
- 管理 VLAN の VLAN インターフェースに設定する IP アドレス
- VLAN interface subnet mask
- 管理 VLAN の VLAN インターフェースに設定する IP アドレスのサブネットマスク
- IP Default gateway
- デフォルトゲートウェイ
- Do you wish to configure IPV6 address on vlan
- IPv6 アドレスを設定するかどうか
- yes にすると IP アドレス等を設定することになる
- Country code
- 国コード。日本の場合
JP3
と指定
- 国コード。日本の場合
- Time zone
- タイムゾーン。東京の場合
Asia/Tokyo
と指定
- タイムゾーン。東京の場合
- Time in UTC
- UTC タイムゾーンでの時刻
- Date
- 日付
- Password for admin login
- admin ユーザのログインパスワードを指定
すべての項目を設定すると以下画像のように変更の確認メッセージが表示されるため、問題なければ yes
と入力します。
システムが再起動するため、しばらく待ちます。
以下の様に「User:
」と表示されたら起動完了です。
モビリティ・マスターのインストールおよび初期設定は以上で完了です。
GUI へのアクセス
ブラウザでモビリティ・マスターの IP アドレスにアクセスします。
すると以下のログイン画面が表示されます。
admin ユーザで初期設定時に指定したパスワードでログインします。
ログインに成功すると以下の GUI 画面が表示されます。
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