【ArubaOS 8】モビリティ・マスター OS バージョンアップ手順

無線

パーティションと Boot パーティションについて

Aruba モビリティ・マスターには OS を格納するパーティションが 2 つあり、パーティション別に OS をインストールすることができます。

さらに、装置起動時にどちらのパーティションを使用して起動するか(Boot パーティション)を指定する設定項目があり、装置起動時には指定したパーティションが使用されます。

一般的には片方のパーティションはバックアップとするため、バージョンアップ時は 2 つのパーティション両方について OS バージョンアップ対応を行います。

なお、モビリティ・コントローラについても同じ仕様になっています。

バージョンアップ手順

作業環境

  • VMware ESXi 7.0
  • ArubaMM-VA 8.6 → 8.7 へバージョンアップ

パーティションのバージョンアップ

バージョンアップは GUI にて行います。

画面左側メニューから [Mobility Master] → [対象ノード] → [Maintenance] → [Software Management] と選択し、さらに [Upgrade] タブを選択します。

[Upgrade] 画面で以下項目を設定します。

  • Upgrade using
    • OS ファイルをアップロードする方法を選択します
    • OSファイルのアップロード方法としては以下があります
      • TFTP
      • FTP
      • SCP
      • Local File(GUIに接続している端末ローカルからアップロード)
      • USB
  • Partition to upgrade
    • バージョンアップ対象のパーティションを選択します
  • Reboot controller after upgrade
    • バージョンアップ後に再起動を行う場合は有効化します

以下画像の例は、ローカルファイルをアップロードする方式で、パーティション 0 をバージョンアップする場合の設定です。

各項目の設定ができたら右下の [Upgrade] をクリックします。
画面下部に「Please wait… Upgrading the controller…」というメッセージが表示されます。
バージョンアップが完了するまでこのページから移動せずに待ちます。

バージョンアップが完了すると以下画像のように「Image Upgraded Successfully.」というメッセージが表示されます。
また、表中の Software Version の表記がバージョンアップ後の内容に変わります。

この後システムを再起動をすると新しい OS バージョンで起動しますが、再起動の前に Boot パーティションの設定を確認します。

Boot パーティションの設定

[Boot Parameters] タブを選択し、[Boot partition] としてバージョンアップしたパーティションが選択されていることを確認します。そうなっていない場合はパーティションを選択し直した上で [Apply] ボタンをクリックしてください。

システムの再起動

[Reboot] タブを選択し [Reboot] ボタンをクリックします。

以下の確認画面では [OK] をクリックします。

以下の画面となりシステムが再起動するため、再起動完了を待ちます。

再起動が完了したら動作中の OS バージョン情報を確認します。

画面左側メニューから [Mobility Master] → [対象ノード] → [Maintenance] → [Software Management] と選択し、さらに [About] タブを選択します。
[Version] 欄がバージョンアップ後のバージョンになっていることを確認します。

CLI でのバージョン確認

CLI でバージョン確認を行う場合は以下のコマンドなどで確認できます。

  • show version
(MyMM) [mynode] #show version

Aruba Operating System Software.
ArubaOS (MODEL: ArubaMM-VA), Version 8.7.1.1
Website: http://www.arubanetworks.com
(c) Copyright 2020 Hewlett Packard Enterprise Development LP.
Compiled on 2020-12-14 at 20:40:11 UTC (build 78245) by p4build
#以下略

  • show switches
(MyMM) [mynode] #show switches

All Switches
------------
IP Address  IPv6 Address  Name  Location          Type    Model       Version        Status  Configuration State  Config Sync Time (sec)  Config ID
----------  ------------  ----  --------          ----    -----       -------        ------  -------------------  ----------------------  ---------
10.1.10.33  None          MyMM  Building1.floor1  master  ArubaMM-VA  8.7.1.1_78245  up      UPDATE SUCCESSFUL    0                       1

バージョンアップ後の正常性確認

バージョンアップ後は、各種正常性確認を行いバージョンアップ後の状態に問題がないことを確認します。

2 つ目のパーティションのバージョンアップ

バージョンアップ後の正常性確認で問題が無ければ、必要に応じて 2 つ目のパーティションについてもバージョンアップを行います。

2 つ目のパーティションのバージョンアップ時は、2 つ目のパーティションについて上の画面で [Upgrade] を行うのみで良く、システムの再起動は必要ありません。
(モビリティ・マスターは既に新バージョンの OS で稼働しているため。)

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