Cisco Packet Tracer(以下、Packet Tracer) を使用してお手軽にネットワーク構築経験を積んでしまおうというシリーズです。
・Packet Tracer のインストール方法についてはこちら
・Packet Tracer の基本的な使い方はこちら
作業環境
- Packet Tracer バージョン 7.3
- WS-C3560-24PS バージョン 12.2(37)SE1
はじめに
Cisco 機器のインターフェースの基本的な設定を行う方法について記載します。
機器の設置
以下画像のように 3560-24PS を 1 台設置します。
インターフェースの各種基本設定
説明コメントの設定
以下のコマンドでインターフェースに対して説明コメントを設定できます。
description "<コメント>"
Speed の設定
インターフェースの Speed の設定は以下コマンドで行います。
speed <speed>
- speed として設定可能な値は機器型番によって異なりますが、C3560 では以下の通り
- 10 → 10 Mbps
- 100 → 100 Mbps
- auto → オートネゴシエーション
- デフォルト値は auto です
- speed として設定可能な値は機器型番によって異なりますが、C3560 では以下の通り
Duplex の設定
インターフェースの Duplex の設定は以下コマンドで行います。
duplex <duplex>
- duplex として設定可能な値は以下の通り
- auto → オートネゴシエーション
- full → 全二重
- half → 半二重
- デフォルト値は auto
- duplex として設定可能な値は以下の通り
インターフェースの無効化/有効化
インターフェースの無効化と有効化は以下コマンドで行います。
shutdown
- インターフェースを無効化します
no shutdown
- インターフェースを有効化します
インターフェースはデフォルトで無効化されている場合もあるため、その場合は有効化を忘れないよう注意してください。
インターフェースの状態確認コマンド
show interfaces status
- 各インターフェースの状態、Vlan ID、Duplex、Speed、ポートタイプを確認できます
show ip interface brief
- 各インターフェースの IP アドレス、down/up 状態を確認できます
show interfaces <インターフェース名>
- 指定したインターフェースの詳細な状態を確認できます
- インターフェース名を指定しない場合は全インターフェースについて表示されます
ポート Vlan の設定
Vlan ID の作成
ポート Vlan を設定する場合は、まずグローバルで Vlan ID を作成します。
vlan <vlan id>
アクセスポートの設定
アクセスポートと設定する場合は以下の順でコマンドを実行します。
interface <インターフェース名>
- 対象インターフェース設定モードへ移行します
switchport mode access
- 対象インターフェースをアクセスポートと設定します
switchport access vlan <vlan id>
- アクセスポートの Vlan を設定します
トランクポートの設定
トランクポートと設定する場合は以下の順でコマンドを実行します。
interface <インターフェース名>
- 対象インターフェース設定モードへ移行します
switchport trunk encapsulation <使用プロトコル>
- 使用するトランキングプロトコルを指定します
- C3560 では
dot1x
のみ指定可能です - ISL を使用可能な機器型番では
isl
を指定することも可能です - C2960 などの機器型番ではこのコマンドは設定できません(設定不要)
switchport mode trunk
- 対象インターフェースをトランクポートと設定します
switchport trunk allowed vlan <vlan id リスト>
- トランクポートで通信を許可する Vlan ID リストを指定します
- 指定方法は「,」区切り、「-」区切りで範囲指定が可能です
- このコマンドを設定しない場合は全 Vlan ID が許可されます
switchport trunk native vlan <vlan id>
- トランクポートのネイティブ Vlan を設定します
- デフォルトは 1 です
ポート Vlan 設定の確認
show interfaces status
コマンドで、アクセスポートに設定している Vlan ID を確認できます。
show vlan
コマンドで、Vlan ID のリストおよび、Vlan ID に対応するアクセスポートを確認できます。
IP アドレスの設定
IP アドレスは以下コマンドで設定できます。
ip address <IP アドレス> <サブネットマスク>
- 固定 IP 設定にする場合
ip address dhcp
- DHCP サーバから IP アドレスを取得する場合
インターフェース設定の初期化
インターフェース設定を初期化する場合は以下コマンドで行います。
default interface <インターフェース名>
ただし、Packet Tracer においてはこのコマンドは正常に動作しないようです。
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