本日2019年12月20日(金)はIPAの2019年秋高度試験の合格発表でしたね。
私は情報処理安全確保支援士を受験し、結果としては合格でした。
今回はどのような勉強をしてこの試験に合格したのかを共有したいと思います。
試験成績について
私の試験成績は以下の通りでした。
午前Iは免除のため結果はありません。
そこまで高い得点ではありませんでしたが、目的は高得点を取ることではなく合格することだったので十分な得点です。
勉強方法について
勉強方法については以前に以下の記事で説明していて、大体その通りに勉強したので繰り返しになりますが、実績を含めて説明していこうと思います。
上の記事で説明している勉強手順は以下の通りです。
- 試験範囲全体の内容の概要を把握(書籍を使用)
- 午後問題対策①(書籍を使用)
- 午前問題対策(過去問を使用)
- 午後問題対策②(過去問を使用)
- 知識の補強
私が実際に実施した勉強は以下の通りです。
- 試験範囲全体の内容の概要を把握(書籍を使用)
- 午後問題対策①(書籍を使用)
- 午前問題対策(過去問を使用)
上の通り、当初の予定より勉強量は少なかったです。これでも合格はできました。
それぞれ説明していきます。
(1) 試験範囲全体の内容の概要を把握について
最初に試験範囲全体の内容について概要を把握しました。この段階では、細かい内容まで覚える必要はなく、どのような内容が対象となっているのかを大体把握するという目的で実施しました。
具体的には、私は以下の書籍を一周読みました。
上の書籍は、分野別に内容が体系的にまとめられているため試験範囲全体の内容を把握するには丁度良いと思います。知識の再確認をしたいときに読み返すという使い方もできそうです。
ただ、ページ数が約750ページと多いです。1時間に30~40ページ読むペースとすると、読み終わるために20時間前後はかかると考えてください。
また、上記書籍ではおまけとしてWEBページから過去問数年分の解説をダウンロードすることができます。後々の過去問を使用した勉強の際に活用できるためダウンロードしておくことをお勧めします。この過去問の解説は午前問題対策で実際に役立ちました。
(2) 午後問題対策①について
試験範囲全体の内容の概要を把握できたら、次は午後問題対策をしました。午前問題対策から進めても良いですが、個人的には午後試験が好きなので午後問題対策から進めました。
ちなみに午後問題はIとIIがありますが、勉強では特に区別する必要はないと考えて良いです。
午後問題対策の方法ですが、午後問題対策に特化した書籍を使用します。具体的には、私は以下の書籍を使用しました。
上記の書籍は、10のテーマ別に午後Iと午後IIそれぞれの過去問2,3問程度を取り上げてそこそこ詳しい解説をしていたので、期待通りの内容でした。
また、テーマ別に分類された午前問題計530問の解説をWEBページからダウンロードできるおまけ付きです。 ただし、実際には私はこの過去問解説を使っていません。理由としては1テーマ当たりの問題数が多かったため、全テーマを勉強するためには時間効率が良くないと考えたためです。(問題数が多すぎてやる気が出なかったという理由もあります。)
本の読み方ですが、本に記載されている各テーマごとに以下の手順で読みました。
- 過去問の問題文を一通り読む
- 過去問の設問を確認する
- 設問の回答を考えてみる(頭の中でこんな感じかな~と考えただけ)
- 設問の答えと解説文を読む
所要時間としてはこれで1テーマ2時間前後で、10テーマだと20時間くらいだったと思います。
実施した午後対策はこれだけですが、時間に余裕があれば各テーマの過去問以外の説明部分も読んでおくと良いかもしれません。
(3) 午前問題対策について
私は午前Iは免除だったので、午前問題対策は午前IIだけについて実施しましたが、午前Iも同じ方法で大丈夫です。
勉強方法としては、過去問をひたすら確認するのがベストです。なぜかというと、午前問題は過去に出題されている問題の割合が非常に高いからです。
私は、IPAの公式サイトからダウンロードできる過去問と、上に記載している 【 (1) 試験範囲全体の内容の概要を把握について】でダウンロードしていた書籍のおまけである過去問解説を利用しました。
→IPAの過去問題ページ
勉強手順としては、最新の試験から過去にさかのぼる順で、過去問を確認していきます。
どのくらいの量をやったら良いかというと、私は過去5年分確認しました。
情報処理安全確保支援士(旧セキュリティスペシャリスト)は春秋両方実施されているので、5年分だと試験10回分になります。
これだけ勉強した結果、実際の試験では8割程度は見たことのある問題でした。合格ラインは6割なのでこれで十分ですね。
細かい勉強の仕方を説明しておくと、私の場合は問題1問ごとに以下の手順を取りました。
- 問題文を見る
- 正解はどれかを考える
- 答えと解説文(書籍のおまけを使用)を読む
問題の内容がさっぱりわからない場合は即答えと解説文を読んで、次の問題に進んでいました。
一通り過去問を確認したら2週目を行うと知識がより定着するので時間がある場合は2週(または1.5週程度でも)やっておくと良いと思います。
(4) 午後問題対策②について
当初の予定では、午後問題についても過去問を読んでみる予定だったのですが、そこまでやる気が出なかったので実施しませんでした。
ただ、IPAの午後問題に慣れていない人は、過去問を最新のものから3~5年分くらいはやっておいた方が良いと思います。
【 (1) 試験範囲全体の内容の概要を把握について】でダウンロードしていた書籍のおまけを活用して、上の【(2) 午後問題対策①について】に記載しているように、問題文を読む→少し考えてみる→解説文を読む、という流れで進めるのが良いと思います。
(5) 知識の補強について
一通り勉強が済んだ後に、知識の補強を書籍等を使って実施する予定でしたが、これも実際には実施しませんでした。
筆者について
IPAの試験に関しては情報処理安全確保支援士を受験前の時点で以下の試験に合格済みでした。
- 基本情報技術者
- 応用情報技術者
- ネットワークスペシャリスト
IPAの試験を受験するのも今回で6回目だったので、慣れていることによりコツがわかっていたというのはあると思います。
また業務経験として、ネットワークとインフラサーバの運用保守を3年半していたので、ベースとなる知識がありました。(といっても本当に基礎的な知識だけですが。)
情報処理安全確保支援士の問題は大体がネットワークとインフラサーバまわりの内容なのでかなり有利だったと思います。
このことから未経験の方は前提となる知識の補強に多めに時間を使う想定をした方が良いかもしれません。
情報処理安全確保支援士の難易度について
私がIPAの高度試験の中で受験したことがあるのは、ネットワークスペシャリスト、プロジェクトマネージャ、情報処理安全確保支援士の3つですが、私の感覚では難しさの順は以下の通りです。
- プロジェクトマネージャ
- ネットワークスペシャリスト
- 情報処理安全確保支援士
上の通り、情報処理安全確保支援士はそれほど難しくはなかったかなと思います。
IPAの統計を見ても、他の高度試験が合格率15%前後の中で今回の情報処理安全確保支援士の合格率は19.4%でした。比較的チャレンジしやすい試験ではないかと思います。
以上です。