WinMerge でテキスト比較を実行する新たな方法
ネットワーク設計・構築業務においてどこかしらで必ず実施するテキストの差分確認ですが、その方法としてはテキスト比較ソフトの WinMerge を使用することがほとんどです。
WinMerge でテキスト比較する場合、以下のような方法があります。
- 比較対象のテキストを保存したテキストファイル2つを用意
- それらを WinMerge にドラッグ&ドロップ
- エクスプローラ上で2ファイルを選択状態にして右クリックから WinMerge を実行
- WinMerge の新規比較画面を開いて、比較対象のテキストを画面に入力した上で比較処理を実行
今回紹介するツールは上記に加わる WinMerge を実行するためのもう一つの選択肢を提供します。
【SakuraDiff】サクラエディタから WinMerge を実行
今回紹介するツールははねよし氏によって作成された SakuraDiff というツールです。
これを導入すると、サクラエディタ から WinMerge を起動してテキスト比較をすることができます。
利用イメージ
比較対象のテキストが入力されているサクラエディタのウインドウ2つが表示されている状態を前提とします。
どちらか片方のウインドウにて、上部メニューから [検索 > DIFF差分表示
] を選択します。

すると以下の [DIFF差分表示] 画面が表示されます。[比較するファイル > 他の編集中のファイル] 欄に、現在表示しているサクラエディタのウインドウのリストが表示されるため、比較対象のテキストが入力されているウインドウが選択されていることを確認します。その後画面下の [OK] をクリックします。

すると以下のように WinMerge が起動し、対象のテキスト同士での比較結果が表示されます。

SakuraDiff 導入方法
SakuraDiff は GitHub にて公開されています。以下のページを開きます。
ReadMe.md の中のダウンロード欄にあるリンクをクリックします。

リリースページが表示されるため、最新リリースの SakuraDiff_v1.1.zip をクリックします。するとファイルをダウンロードできるため、ダウンロードします。

ダウンロードした ZIP ファイルを解凍します。すると以下の3つのファイルが現れます。
- diff.exe
- diff.ini
- ReadMe.txt

これらのファイルの内、以下2つのファイルを、サクラエディタのインストールフォルダに格納します。
※sakura.exe が存在するフォルダ
- diff.exe
- diff.ini

最後に、必要に応じて設定ファイルを編集します。
上で格納したファイルの内 diff.ini が設定ファイルになっています。
diff.ini はテキストエディタで編集できます。
最低限、以下の DiffProgram
を確認してください。

この設定項目では、使用するテキスト比較ソフトのパスを指定します。デフォルトでは WinMerge のデフォルトのパスが設定されています。
WinMerge を使用する場合はデフォルトのまま変更は必要ありませんが、別のソフトを試したい場合は指定ソフトのパスに変更してください。
- DiffProgram=<対象ソフトのフルパス>
以上で SakuraDiff の導入は完了です。
キー操作から「DIFF差分表示」を実行
サクラエディタで「DIFF差分表示」を実行するためにはマウス操作でクリックを2回する必要があり、多少手間に思えるかもしれません。
そんな時はキーボード操作でも実行することができます。
サクラエディタ上で [Alt] → [s] → [d]
と押下することで「DIFF差分表示」を実行することができ、比較的素早く実行できます。
テキスト比較を素早く実行して作業を効率化しよう
ネットワークエンジニアは業務の中でテキスト比較を実行することが多くあります。
WinMerge でテキスト比較を実行する方法はいくつか存在しますが、状況に応じて適した方法を選択できればより効率的に作業できるのではないかと思います。
SakuraDiff は選択肢の一つになるため導入しておいて損はないと思います。