監視カメラ設備の保守運用では何をしているのか

その他設備

監視カメラ設備の構成はどうなっているのか

監視カメラシステムにはいろいろなシステムがあると思いますので、ここで説明するシステムは一つの例と考えてもらえればと思います。

監視カメラ設備のネットワーク構成は簡単に示すと上の図のようになっています。

監視カメラ設備を構成する機器は以下の通りです。

  • ネットワークカメラ
  • 監視カメラサーバ
  • 監視カメラ映像表示用端末

ネットワークカメラ

LANケーブルを接続してネットワーク接続することができるカメラです。ネットワークカメラにはPCのようにIPアドレスなどのネットワーク関連の設定をして使用します。ネットワークカメラは、POE方式という、LANケーブルを通して電源を供給する方式に対応しています。このため、ネットワークカメラを接続するスイッチはPOEに対応したスイッチを使用します。

カメラの種類として、PTZ(パン、チルト、ズーム)操作ができる可動式カメラと、PTZ操作ができない固定カメラがあります。最近では360度撮影できるカメラも出てきています。

監視カメラサーバ

監視カメラサーバには、監視カメラ用のアプリケーションがインストールされています。各監視カメラとネットワークで接続されており、カメラで撮影している映像を録画したり、カメラのライブ映像及び録画映像を、表示用端末に配信したりしています。

監視カメラ映像表示用端末

監視カメラ用のアプリケーションがインストールされているPCであり、そのアプリケーションを使用して監視カメラのライブ映像や録画映像を表示させることができます。

発生するネットワーク通信

監視カメラ映像表示用端末とカメラが直接通信することはなく(メンテナンス時は別です)、監視カメラサーバを中心として以下の2つの通信が発生しています。

  • 監視カメラ←→監視カメラサーバ
  • 監視カメラサーバ←→監視カメラ映像表示用端末

監視カメラ設備の保守運用では何をしているのか

監視カメラ設備の保守運用では、監視カメラ設備を構成する各機器について対応が発生することがあります。

ネットワークカメラについて

ネットワークカメラについては、以下の対応が発生します。

  • 定期点検対応
    • 監視カメラの取付状況の確認
    • 監視カメラの清掃
  • 障害対応
    • 機器故障時の交換対応
    • 画角がずれた時の画角調整対応(固定カメラの場合)
  • 増設、撤去、移設対応

カメラを増設する場合は、設置環境によっては設置方法を検討することに相当労力を要することもあります。

監視カメラサーバ について

監視カメラサーバについては、以下の対応が発生します。

  • 障害対応
    • ハードウェア障害時の対応
    • ソフトウェア障害時の対応
  • 監視カメラシステム設定対応
    • カメラ増設時の監視カメラシステムへの新規カメラ登録
    • 監視カメラシステムユーザアカウントの作成、権限設定変更

監視カメラサーバについては、障害が発生すると端末側で一切カメラ映像が閲覧できなくなるなど影響が大きいため、サーバが冗長化されていることが多いと思いますが、それでも障害が発生した場合は至急の復旧対応が求められます。

監視カメラ映像表示用端末について

監視カメラ映像表示用端末については、以下の対応が発生します。

  • 障害対応
    • 端末のハードウェア障害時の対応
  • 端末増設対応
    • アプリのインストールなどの端末のキッティング

終わりに

監視カメラ設備のユーザは、施設の管理担当であったり、警備担当であったりします。施設の安心安全を守るための設備のため、重要な設備の一つと言えると思います。この設備もネットワークを利用しているため、ネットワークエンジニアとして設備概要を知っておいて損はないかなと思います。

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