作業環境
- Microsoft Visio Plan 2 MSO (バージョン 2207 ビルド 16.0.15427.20182) 64 ビット
コネクタの「迂回」とは
Visio においてコネクタの線の上に図形を移動させると、図形を避けるようにコネクタの線が自動で移動する機能があります。ここでいう迂回とはこれのことです。
◆迂回発動前

◆迂回発動後

この迂回機能ですが、ネットワーク構成図を作成する上では基本的に不要な機能ですが、意図せずに発動してしまうことがあります。
そこで以下ではこの迂回が意図せず発動することを防止するために、迂回の発動条件について検証した結果を記載します。
条件① 「接着」機能を使用している
接着
とは、図形の特定の箇所へコネクタを吸着させることができる機能です。接着している場合、図形を移動させてもコネクタは接続したまま一緒に移動していきます。

接着の有効・無効設定は、[表示タブ > 資格補助] の右下の箇所をクリックして表示した画面にて設定できます。

この接着機能を使用して図形と図形の間にコネクタを配置した場合、そのコネクタは迂回を発動し得ます。
接着の設定は Visio のファイル単位で行われる設定です。
条件② 「配置時の動作」が「自動」or「配置と迂回」になっている
これはコネクタに重ねる図形側の設定の話ですが、対象の図形を選択した状態で [開発タブ > 図形のデザイン欄 > 基本動作] をクリックすると、基本動作の設定画面が表示されます。その画面の [配置タブ] の中に [配置時の動作] という項目があります。

配置時の動作は以下のオプションがあり、デフォルトでは「自動」です。
- 自動(デフォルト) ← コネクタが迂回する可能性あり
- 配置と迂回 ← コネクタが迂回する可能性あり
- 配置と迂回をしない
配置時の動作が「自動」または「配置と迂回」となっている図形を、接着によって図形に接続したコネクタの上に重ねると、コネクタが迂回する可能性があります。
逆に「配置と迂回をしない」にすると、コネクタが接着を使用しているかどうかにかかわらずコネクタは迂回しなくなります。
回避策:コネクタ接続後に手動調整する
以下の回避策を実行した場合は、接着使用時でもコネクタは迂回しません。
- 接着でコネクタを接続後、そのコネクタの形状を手動で変更する
例えば以下のように、接着でコネクタを接続後、線の折れる位置を手動で調整したとします。

この手動で調整したコネクタの上に図形を重ねても、コネクタは迂回しません。

結論:接着しっぱなしは止めよう
そんな状況はあまりないと思いますが、コネクタを接着機能で接続しただけの状態では意図しない迂回が発生する可能性が高くなります。接着しっぱなしは止めておきましょう。
参考資料
